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特集 保健所活動に期待する—高齢化社会への挑戦
国民健康づくり計画モデル事業の現状と課題
著者: 小町喜男1 多田羅浩三2
所属機関: 1筑波大学社会医学系 2大阪大学医学部
ページ範囲:P.627 - P.631
文献購入ページに移動第2次大戦後の復興が始まり,疾病の予防や保健の促進への国民の大きな期待を受けて,新しい保健所法が成立したのは昭和22年である.
厳しい食糧事情による住民の栄養低下,ベビーブーム下での母子保健,蔓延する伝染病,死因のトップを続ける結核など,各地に設立された保健所が直面する課題は,極めて重大かつひっ迫したものであった,このような事態の中で,保健所は積極的に事業を展開し,多くの輝かしい成果をあげてきたことは,周知のとおりである.かくして保健所は急速に日本の地域社会の中に根をおろし,地域の保健や環境・食品衛生の確保,改善のかけがえのない施設として成長してきた.医療サービスから独立した保健サービスの専門機関として,全国に850か所も存在する我が国の保健所は,世界にも例をみない保建サービスのシステムである.
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