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多変量解析法(その2)—外的基準のある場合
著者: 高木廣文1 服部芳明2 柳井晴夫3
所属機関: 1聖路加看護大学看護学部 2日本原子力事業株式会社システム解析部 3千葉大学文学部行動科学科
ページ範囲:P.671 - P.677
文献購入ページに移動前回,多変量解析のうち外的基準のない場合の各手法の説明をした.ここでは外的基準のある場合について,いくつかの手法を紹介する.外的基準のある場合も,その基準変数が定量的な場合と定性的な場合に分けて考える必要がある.定量的な場合は,他の変数を用いて基準変数を予測することになる.たとえば高血圧症の患者の食塩摂取量を10g以下にすると,どのくらい血圧は低くなるのか知りたいとする.患者のデータとして,年齢,現在の血圧値,他の食物摂取量など多数の変数を利用できるだろう.このような場合,重回帰分析を用いることができる1).さらに重回帰分析を応用して因果関係の推論をする場合には,パス解析法を用いることも可能である2).
基準変数が特定の疾患の有無のように定性的な場合,利用できる変数から各ケースが所属する群を識別することになる.そのような方法は判別分析とよばれる1,3,7).また判別分析と類似しているが,所属する群を識別するのではなく,その可能性を確率として表現する方法がある.それには多重ロジスティック・モデルを用いる力法が知られている4).
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