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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生47巻11号

1983年11月発行

文献概要

発言あり

情報公開制度

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.689 - P.691

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地域住民の福祉や保健に役立てたい
 我が国における情報公開が,制度としてはじめて山形県金山町でとり入れられたのが昭和57年4月であり,以来1年半をすぎた.中央・地方を問わずその準備態勢に入ってはいるものの,実行にはまだ間がありそうだというのがこの制度の現状であろう.
 このような状況をつくり出している大きな原因の1つに,個人のプライバシーとの関連があげられよう.とくに,同和問題などをかかえている地方の市町村当局にとって,この問題は気の重いことは想像に難くない.しかし,個人の情報を本人の承諾をえない他人に自由に縦覧させるという,現在のいくつかの規定がそもそも問題なのであって,この点については厳重な管理を望みたい.情報公開制度の発足がこのような基本的原則の混乱によって遅延しているとすれば,それは行政に従事する者の初歩的無理解に基づくというほかはないであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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