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特集 肺がん
病理面からみた日本の肺がん—その集検の指標
著者: 高橋正宜1 武内康雄1 石川裕2 早川欽哉3
所属機関: 1岐阜大学医学部病理学教室 2大垣市民病院呼吸器科 3中央鉄道病院中央研査室
ページ範囲:P.132 - P.138
文献購入ページに移動今や老人保健法の実施が始まり胃癌および子宮頸癌集検の対応策が自治体において検討のさなかにあるが,内外において部位別癌死亡率の急上昇を示しているのは肺癌である.
厚生省人口動態統計によれば1),肺癌死亡の占める割合は1965年に男子9.2%,女子4.9%であったものが,1976年には男子14,3%,女子7.3%,さらに1980年には男子16.5%,女子8.6%と明らかな上昇を示している.しかし欧米白人と比べて未だその比率は低い.すなわち1975年米国白人男子36.7%,女子13.1%,1976年イングランドウェールズ男子39.5%,女子12.0%,1977年ニュージーランド男子42.3%,女子15,1%と極めて高い比率がみられる2).
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