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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生47巻3号

1983年03月発行

文献概要

特集 肺がん

肺がん対策への課題と提言

著者: 三宅浩次1

所属機関: 1札幌医科大学公衆衛生学教室

ページ範囲:P.156 - P.160

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 20世紀後半に世界的大流行を示した疾患として歴史にその名をとどめるものの第1に,私は肺がんを挙げたい.インフルエンザも確かに世界的流行病ではあるが,その波は急に高まり,急に消える.それに比べ肺がんは大きなうねりであって,死亡総数はイソフルエンザを上回る(日本では1963年以来大差).そして,この流行病が喫煙という人類の嗜癖によって大部分説明できるという点でも奇異な疾患である.まさに今やその撲滅を急がなければならない疾患である1,2).しかしこの大きなうねりは一朝一夕では潰れない.その対策は科学的次元から社会・文化的さらには政治・行政的次元にまで広げなければ果たしえない種類のものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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