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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生48巻8号

1984年08月発行

文献概要

日本列島

へき地勤務医師の現況

著者: 井口恒男1

所属機関: 1岐阜県衛生環境部地域保健課

ページ範囲:P.555 - P.555

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岐阜
 岐阜大学医学部では公衆衛生学教科の一環として,専門3年生の学生実習を10グループ程に分け実施している.このうち1グループが県内のへき地に勤務している医師に対し,58年11月アンケート調査を実施しており,その概要を紹介したい.
 対象は一般のへき地診療所と,へき地第一種および第二種の国保診療所に勤務する30名であり,24名の回答を得ている.24名中16名は1人で診療に従事している.人口2,000人以下の診療圏域に15名が従事しており,また,1日の外来患者数も50人以下のところが18名であることなど,へき地性の高いことがうかがえる.医師の半数は60歳以上で高齢者が多く,また5年以上にわたって勤務している医師は,3分の2を占めている.診療所の看護婦数(准看護婦を含む)は2〜3人のところが多く,3分の1の医師は増員を希望している.患者数はやや増加傾向のところが3割,不変5割,減少傾向2割と,全体としては横ばいのようである.標榜している診療科はほとんどの診療所で内科,小児科であり,6割が外科も標榜しているが,医師の専門科は内科18,外科4,精神科2等であり,へき地に高齢者の多いことも影響し,内科系の需要が高いものと思われる.診療所内で実施している検査をみると,尿検査,血液一般検査,心電図,X線撮影はほとんどのところで実施されており,X線透視は6割程度,生化学検査はほとんど検査センターへの委託のようである.その他の生理検査の実施されているところはごく少数のようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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