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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生49巻12号

1985年12月発行

文献概要

特集 集合住宅

集合住宅と衛生害虫

著者: 吉川翠1

所属機関: 1東京都立衛生研究所

ページ範囲:P.814 - P.819

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■はじめに
 コンクリート造りの高層集合住宅(以下集合住宅と称す)は保温性に富み,住みごこちが良く,外界の騒音があまり入らず,しかも鍵一つで外出できる便利さゆえに人々に好まれている.大都市周辺地域の目を見張るような地価高騰も,集合住宅数の増加を促している.しかし我々人間にとって快適なこの集合住宅は,ダニや昆虫類にとっても快適な環境である.
 ダニや昆虫類のうち,人間に害を与えるものを衛生害虫と称しているが,集合住宅で一番問題になる衛生害虫はダニである1〜2).集合住宅の持つ保温性と気密性やコンクリートの含水量等が,これらダニ・昆虫類に新築後,少なくとも数年間は好環境を提供するからだ.1戸建住宅でも集合住宅と同じ環境を備えていれば,生息するダニの種類や数は多くなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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