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特集 栄養疫学
栄養疫学の歴史
著者: 高木和男1
所属機関: 1東京食糧学院
ページ範囲:P.81 - P.86
文献購入ページに移動栄養学が,少なくとも科学的な様相を示して来たのは,パリにおけるマジェンディ委員会(1815)の研究からであろうと思っているが,この委員会の研究方法は疫学的とはいえない.
しかし,食べ物と人間の健康との関係についての古代からの考え方は,それが学とはいえないとしても,疫学的な考え方をとって来ないわけにはいかなかった.ウナギは痩せた人によいというのは,すでに,大伴家持の歌にあったが,痩せた人にウナギがよいということは,今の言葉でいえば疫学的観察によって,当時の人はよく知っていたにちがいないのである.
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