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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生49巻2号

1985年02月発行

文献概要

特集 栄養疫学

がんの食生活要因

著者: 青木国雄1 浅野明彦1 浜島信之1

所属機関: 1名古屋大学医学部予防医学教室

ページ範囲:P.108 - P.114

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■はじめに
 食生活や食習慣と消化器がんの関連は,一部の臨床家は早くから気づいていたが,人間集団での検証はHaenszel1)やWynder2)の努力で始められた.
 Haenszelら1)は日系米人の胃がんの食生活要因をさぐるため,社会学者,心理学者,統計学者らの協力をえて,より客観的な問診票を作成し,くり返しの食生活調査から,食習慣が比較的正確で再現性が高く比較性のある指標と考えた,そして摂取回数による定量化を試みた.同時に専門のInterviewerを養成して調査にあたらせたことも画期的であった.こうして始められた胃がんのcase-control studyは,表1のようなrisk fbodsをみつけ出したわけである.和食品として塩干魚,しょうゆ,大根つけもの,塩辛などの塩蔵品を多く摂取する群は,胃がん相対危険度が1.4〜1.8倍となる.キャンディー多食も2.1倍であり,一方さやえんどう,とうふ,野菜,ミルクなどを多食する群は相対危険度が低かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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