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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生49巻3号

1985年03月発行

文献概要

特集 東洋医学と公衆衛生

小児保健と漢方

著者: 大国真彦1

所属機関: 1日本大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.157 - P.159

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■はじめに
 最近は小児科領域においても,かなりよく漢方製剤が用いられるようになったきた.これは一つは,西洋医学が疾病の原因を追究してそれを治療しようとするゆき方をとるのに対し,東洋医学は体内のバランスの乱れから症状が出るので,その乱れを矯正することにより症状がとれるとする考え方がかなり広く理解されるようになってきたためであろう.またわが国では,漢方薬のエキス顆粒あるいは錠剤が市販されるようになり,湯剤よりも簡単で小児にも服用しやすくなったこともその理由の一つであろう.
 一方小児においても最近は,急性伝染病がかなり減少してきているが,他方,不定愁訴といわれる症状が多くみられるようになってきており(図),いわゆる西洋薬では十分に対応しきれない場面もふえてきている.このような場合に漢方薬が用いられるようになってきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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