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衛生公衆衛生学史こぼれ話
2.リービヒの肉エキス
著者: 北博正12
所属機関: 1東京都公害研究所 2東京医科歯科大学
ページ範囲:P.250 - P.250
文献購入ページに移動さて,当時,ギーセン(Giessen)大学の化学の教授として令名高かったリービヒの許で,別天師は化学の研究に没頭していたのであるが,あるとき,師リービヒの許にブラジル(伝記によってはパラグァイかウルグァイ)の人がやって来て,あり余る牛肉の利用法を研究するよう依頼して来た.けだし,現在でもそうであるが,これらの国は牧畜が非常に盛んで,主として皮革を輸出していたのであるが,肉の方はとても食べきれず,冷蔵・冷凍の技術もまだ開発されておらず,肥料にでもする以外は捨てるだけであった.
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