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ページ範囲:P.353 - P.355
文献購入ページに移動在宅障害,痴呆老人のケアーはこれから地域のなかでどうしても取り組まなければならない福祉的,保健的課題です.日本は伝統的にイエの制度のなかでこのような問題を受けとめてきました.また現在の流れはある意味では一時の福祉国家論から伝統的な家族責任論へ反転の方向のようにも感じられます.しかし自己責任の確認は近代的市民像の中核をなすことも確かです.はたしてそれと現代の家族意識がどのように融合できるかは私達にとっての大きな問いかけのようにも思われます.
そのような前提の上でも,これから起こってくる老人ケアーの問題は,家族の介護力の客観的な低下を背景としながら考えられなければなりません.
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