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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生49巻6号

1985年06月発行

文献概要

特集 セルフケア

欧米におけるセルフ・ヘルプ・グループ—そのケアをめぐる考察

著者: 岡知史1

所属機関: 1大阪市立大学生活科学部社会福祉学研究室

ページ範囲:P.387 - P.391

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■はじめに
 まずセルフ・ヘルプ・グループ(以下SHGと略記)とは何かということを取り上げなくてはならない.日本でも「断酒会」をはじめとして,障害児の親の会や各種の患者会などさまざまなSHGが活動しているが,SHGという概念そのものについては,まだほとんど知られていないというのが実情であろう.
 SHGの定義については,多くの研究者がさまざまなことを言っているが1),ここではBehrendt等の定義を参照したい.彼らはまず「自助連合(Selbsthilfe zusammemschlüsse)」を次のような五つの条件によって定義する.すなわち①メンバーが共通の問題を持ってかかわっていること,②組織に対する専門職の関与が皆無か,あっても僅かなものであること,③いわゆる「利益団体」ではないこと,④自己変革ないし社会変革という共通の目標が設定されていること,⑤メンバー各自が対等な立場で協力しあい助けあっていくことが強調されていることである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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