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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生49巻7号

1985年07月発行

文献概要

特集 肥満/標準体重

半飢餓療法と生体への影響

著者: 塚原暁1 大野誠1 池田義雄1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第3内科

ページ範囲:P.454 - P.460

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■はじめに
 近年,社会の近代化に伴い肥満が急速に増加してきており,わが国も先進諸国の例にもれず,肥満の増加をみていることは周知の事実である.幸いわが国の肥満は欧米のそれと比較して,頻度,程度ともに軽いといわれる.しかしながら,肥満には糖尿病,動脈硬化症,高血圧ほか多彩な成人病を合併することが多く,それゆえに"肥満は長寿の敵"とみなされている.したがって,肥満者に対して早期に減量をすすめることは,予防医学的見地からも意義深いといえる.
 肥満とは,摂取エネルギー量が消費エネルギー量を上回ったため,余剰のエネルギーが中性脂肪として脂肪組織に蓄積された状態といえる.したがって肥満治療の大原則は,摂取エネルギー量と消費エネルギー量のバランスを負に保つことである.一般に肥満者の減量には1,000〜1,500kcalの減食療法がすすめられている.しかし,こうした減食療法では減量がはかどらないことも日常診療上よく経験されているところである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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