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現下の都市勞働者住宅問題
著者: 相澤龍1
所属機関: 1大阪市立生活科學研究所
ページ範囲:P.36 - P.41
文献購入ページに移動戰後の國民生活にとつて最大の脅威は食糧と住宅問題であるが,終戰以來食糧問題のみが國民の最大關心事となつて,住宅問題は未だ一般の關心が極めて低いのが現状である。併し住宅は生活の基盤であると言う點で,戰後の國民の居住状況が公衆衞生上は勿論,経濟,文化再建上大きな障碍をなして居る點は否み難い。戰後の國民の居住状況の實態把握は極めて重要な問題である。それには先づ戰後の住宅問題の特質を述べる必要があらう。
(イ)住宅の絶對的不足--空襲に依る燒壊住宅210萬戸,疎開60萬戸,外地引揚者用64萬戸,その他戰時中からの住宅供給上の不足,人口増加による所要住宅,火災水害地震等による損耗住宅,要補修改築住宅等を合すれば約410萬戸の住宅不足を來した。1)2)3)
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