文献詳細
原著
文献概要
Ⅰ.緒論
結核が家族的に集積して發生する傾向は,日常の臨床の素朴な經驗からも一應事實である。荒谷氏1)は醫學生の家系調査の資料を基にして,家族中の結核患者數が2項分布から計算した理論値と比較して有意の食い違いがある事を見出し,北川氏2)は更にこの資料がポリア分布に從う事を證明した。
この方法は確かに從來の方注を一歩出たもので結核の家族集積性を統計學的に取りあげた最初のものと見られる。我々は實際の集團檢診成積を資料としてこの問題を檢討して見たので報告する。
結核が家族的に集積して發生する傾向は,日常の臨床の素朴な經驗からも一應事實である。荒谷氏1)は醫學生の家系調査の資料を基にして,家族中の結核患者數が2項分布から計算した理論値と比較して有意の食い違いがある事を見出し,北川氏2)は更にこの資料がポリア分布に從う事を證明した。
この方法は確かに從來の方注を一歩出たもので結核の家族集積性を統計學的に取りあげた最初のものと見られる。我々は實際の集團檢診成積を資料としてこの問題を檢討して見たので報告する。
掲載誌情報