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特集 第2囘日本公衆衞生學會演題 午後の部
(36)硫酸及び過燐酸石灰製造工場に於ける豫防醫學的研究
著者: 岡田博1 榎本敏雄1 舘野眞1 須永寬1 不破博德1
所属機関: 1名古屋大學豫防醫學教室
ページ範囲:P.168 - P.170
文献購入ページに移動(2)障碍として目立つのは,過燐酸工場に於ける所謂塵肺と硫酸工場の慢性氣管支炎樣症状である。塵肺は過燐酸工場では61%で硫酸工場の前半部にも11%に見られるが,共に強度のは甚だ少ない。慢性氣管支炎は硫酸工場では22%ある。塵肺と結核症との合併は過燐酸工場に1名のみ。又結核症も特に多くはない。唯過燐酸工場に心臓異常が4.8%にある。塵肺度と肺活量及赤沈値には著るしい相關關係を見ない。自覺症状としては兩工場共疲れが特に目立ち硫酸工場ではせき,たんを始め呼吸器粘膜の刺戟症状が著るしい。輕度の塵肺の出現や慢性氣管支炎症状は概ね2年程で著るしくなり,此頃に可成りの工員が辭め所謂陶汰現象を示す樣である。血液所見としてい兩工場共病的顆粒(Momsen染色)が20-30%を示し,且輕度の貧血と血清比重(硫酸銅法)の平均0.0021の低下がある。尿のUrobilinogenは約60%に陽性を示す。
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