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戰時戰後を通じて,疎開,家庭菜園其他種々の原因により,國民の蛔蟲寄生率は甚だしく高度となり,且つ從來に較べて,時に重篤な症状を來す例も稀ではなく,加うるに驅蟲藥品は,質量共に極度に不如意であるため,手を併いて寄生蟲の跳梁に委ねる外なき實情にある。偶々長野縣及び千葉縣の一部農家では,小麥藁を煎じて服用して驅蟲を果す事もあるを聞き及び,時局下看過するは惜しく考えて,些か試驗を行つた。
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