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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生50巻10号

1986年10月発行

文献概要

特集 保健・医療のボランティア活動

地域医療にみる医師のボランティア活動

著者: 五十嵐正紘1

所属機関: 1町立厚岸病院

ページ範囲:P.669 - P.674

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■はじめに
 金のために働いている意識がない人は多いであろう.いつも給料袋を渡される段になって,ああ今日は給料日だったと思う.十分貰っているからだろうと言われればそれまでだが,薄給の時代にも同じであった.それと同一線上のことになるが,患者の経済負担が軽いように,費用便益効果が上がるようにと頭をめぐらすのは常であるが,意識的に病院の収益が上がるようにとは配慮しないから,病院の経営者としては失格であろう.
 しかし一方で,患者の〈ために〉働いているという意識も薄い.少なくとも奉仕しているという意識はない.仕事が面白いからやっているというのが当たっている.またこの仕事でなければというほどに思っているわけでもない.どんな事でも少し首を突っ込むと十分やりがいがあるという思いがある.今の職業はある病気の子供とのひょんな出会いがきっかけとなって選んだ.この若い頃の偶然性に忠実であろうとしているに過ぎない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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