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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生50巻4号

1986年04月発行

文献概要

研究

一山村住民の血清過酸化脂質

著者: 井奈波良一1 中村秀喜1

所属機関: 1金沢大学医学部公衆衛生学教室

ページ範囲:P.275 - P.278

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●はじめに
 近年,生体内でO2-,H2O21O2などの活性酸素が不飽和脂肪酸を酸化すると過酸化脂質(以下LPXと略記)が生じ,これが生体に障害をひき起こすことが報告され1)注目されている.また,LPXは血管障害作用をもつことから,動脈硬化性疾患の発症にも関与している可能性が指摘されている2).一方,生体内には活性酸素の消去系も存在し,スーパーオキサイドジスムターゼ,ビタミンC,ビタミンE,また,尿酸などが可能性あるものとしてあげられている2).秦らは血清LPXの大部分は高比重リポタンパク(HDL)に含まれ,肝臓に転送されていると推測している8).そこで今回,筆者らは,血清LPXに関する研究の一環として,一山村住民の血清LPXを測定し,動脈硬化との関連ある病態としての高血圧および肥満との関係について検討するとともに,血清尿酸およびHDL量を反映すると考えられる,HDLコレステロールとの関係についても検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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