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調査報告
河川水からの腸管系ウイルスの分離
著者: 谷直人1 井上凡己1 吉田哲1 足立修1 中野守1 島本剛1 西井保司1 板野龍光1
所属機関: 1奈良県衛生研究所
ページ範囲:P.345 - P.348
文献購入ページに移動水中から分離される腸管糸ウイルスとしてエンテロウイルス,アデノウイルス,レオウイルス等が挙げられる1,2).これらのウイルスは通常経口的に宿主に侵入し,咽頭や腸管で増殖し,便とともに体外に排泄され,水中に流れ込む.水中では増殖することなく,自然に不活化してゆくが,なかには環境中において感染性を保持したまま長時間生存し3),しかも,水を介して人へ感染することが報告されている4).このため感染症の対策上,水中のウイルス監視が重要となってくるが,本邦では水中ことに河川水中のウイルスに関する報告が少ない5〜7).そこで筆者らは河川水について腸管系ウイルスの分離を行い,若干の知見を得たのでその成績を報告する.
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