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特集 新しい地域活動の展開を求めて—コミュニティ・ワーク
福祉施設の地域活動—在宅障害老人とその介護者への支援
著者: 前田信雄1
所属機関: 1国立公衆衛生院社会保障室
ページ範囲:P.446 - P.451
文献購入ページに移動寝たきり老人と痴呆老人のケアをめぐって,社会的注目を集め始めたのは,昭和40年代の初め頃からであった,地域保健活動の面からよりも,福祉事業サイドでこの問題への調査や対策が早く取り上げられる.国の施策としては老人福祉法による居宅福祉事業や,寝たきり老人家庭への経済的支援もなされる.地方公共団体もまた,老人医療費無料化などを中心にして,病気をもつ老人,とりわけ長期ケアを必要とする障害老人への諸対策を単独で実施してきた.
今日,国の財政ひっ迫を理由にして,従来の諸施策の拡大はもとより,新しい事業は大きな壁に当面している.国はある面では在宅福祉施策を重点にすると政策提示をしてはいるが,増加する一方のニーズに追いついていけないでいるのも事実である,病院に入院する寝たきり老人と痴呆老人とが急速に増え,在宅でこれらの老人をみる人は「少数派」になりつつある.
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