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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生50巻7号

1986年07月発行

文献概要

調査報告

わが国の肝がん死亡の動向—肝硬変死亡との関係

著者: 角南重夫1

所属機関: 1川崎医科大学公衆衛生第1

ページ範囲:P.493 - P.497

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●はじめに
 わが国の肝癌死亡率はアメリカ(白人),イングランド・ウェールズと比べて著しく高く1),世界的にも高い方に属しており2),最近上昇傾向1)にある.また悪性新生物死因順位も男で第3位,女で第4位と上位を占めている1)ので,肝癌対策はわが国にとって重要な課題と考えられる.
 肝癌は生存率3)が低いのでその対策は第一次予防が中心となるが,肝癌は肝硬変との関係が深いとされて2,4,6,8,11)いるので,肝硬変予防は肝癌対策として有意義と思われる.ところが,最近における肝硬変死亡率の推移は肝癌のそれと異なり1),両者の関係に疑問を抱かせる.これには肝硬変の生存率の影響も考えられるが,肝癌死亡の動向およびこれと肝硬変死亡との関係などについての研究は十分でない.そこで,これらを探るため,肝癌死亡率の年齢分布,推移および地域(都道府県)分布と肝硬変のそれらとの関係を調べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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