icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生50巻8号

1986年08月発行

文献概要

特集 へき地・離島の保健・医療

へき地・離島における保健医療対策のあり方

著者: 岩崎榮1

所属機関: 1厚生省病院管理研究所医療管理部

ページ範囲:P.504 - P.510

文献購入ページに移動
■へき地離島の住民に学ぶ姿勢
 とかく,へき地離島の保健医療は,へき地離島を持つ地元町村の努力に拘わらず,うまく事が運ばないことが多い.そして,その多くの責任が,そこで保健医療を提供する医師にある場合でも,直接,医師にその事を訴えることは容易ではない.もし,そのようなことがあれば,医師やその医師をお世話した医局の逆鱗にふれ,医師の引き揚げという事態を招き,その地域は,立ち所に無医地区となる.従来,よくみられた事例である.そして,このような事を最も身に染みて知っているのが町村長なのである.
 一度でも,このような経験をした町村長は,決して医師に弓を引くようなことはしない.何としても,忍の一字とばかりに百度参りと相成る次第.それでも医師は来てくれない.仕方がないので,国外にまで医師を求めに歩く.よい時はよいが,悪くなるとすぐに首にできる.定着率はまことによくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら