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調査報告
風疹とそのワクチンに関する青年市民の意識
著者: 阿部ジョアナ1 中園直樹1 新野峰久1 近藤喜代太郎1 福地保馬2 石塚百合子3 黒沢和夫4
所属機関: 1北海道大学医学部公衆衛生学教室 2北海道大学教育学部保健体育 3北海道大学医療短期大学部看護学科 4藤女子大学
ページ範囲:P.568 - P.571
文献購入ページに移動風疹(別名3日はしか)は風疹ウイルスによる急性の発疹性疾患で,小児を中心に周期的に流行するが,一般的には軽易な疾患である.しかし免疫をもたない妊婦が妊娠初期に顕性,または不顕性に罹患すると高率に流・死産をひき起こす.また先天性風疹症候群(Congenital Rubella Syndrome)といわれる障害児を出産するといわれ,そのための人工妊娠中絶などの妊娠被害が社会的問題1)となる.これらの防止を目的に風疹ワクチンの開発が進められ,1977年秋から女子中学生,主に3年生を中心に定期的予防接種が実施されている.すなわち政令では「13歳に達する日の属する年度の初日から15歳に達する日の属する年度の末日に至る期間」の女子を対象2)としており,対象に入らない者は予防接種を受ける義務はないとされている.一方,女子を対象としているために男子に対しては,ワクチンの接種および風疹に関するオリエンテーションがあまり行われていないのが現状である.
また医療従事者(医師,看護婦)では風疹に特別の配慮が必要である.患児やCRS児の治療や看護からの自らの罹患の危険性と,自らが新たな感染源となって妊婦を感染(顕性,不顕性)させる院内感染の危険性である.
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