文献詳細
文献概要
特集 老人保健法—4年が経過して
高知県における保健事業の現状と問題点—一般健康診査の標準化への試み
著者: 石川善紀1
所属機関: 1高知県中央保健所
ページ範囲:P.90 - P.94
文献購入ページに移動本稿では高知県における一般健康診査の取り組みを中心に,老人保健法施行後の問題点を述べてみたい.
高知県は人口84万人,面積7,100km2で四国南部を扇状に広がる山間部と長い海岸線を持つ県である.本県は脳卒中死亡率がほぼ毎年全国第1位,標準化死亡比も西日本第1位と高いこともあり,脳卒中対策が重要視されてきた.産業構造も第1次産業中心で,労働,生活習慣,自然環境等に脳卒中の発症要因が数多く存在している.このような中で,地域での脳卒中対策のモデルとして昭和44年より,県中東部の野市町において,筑波大学,大阪府立成人病センターの指導協力で脳卒中予防活動が開始され,その結果,地域レベルでの脳卒中予防が可能なことが明らかにされた.
掲載誌情報