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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生51巻3号

1987年03月発行

文献概要

特集 胃癌—その知識と対策のために

胃癌の初発症状とその意義

著者: 春日井達造1

所属機関: 1愛知県がんセンター

ページ範囲:P.169 - P.176

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■はじめに
 胃癌の自覚症状は不定で,その早期には一般に軽微で無症状,無自覚のこともあり,これが早期発見の遅れる原因の一つとされている.しかし,病変が進行するに従って,なんらかの臨床症状を表すことは周知のことである.もちろん,病巣の発生部位,大きさ,潰瘍化の有無,狭窄の有無,程度,転移の有無,状態,出血の有無,程度などにより相違があり一様ではない.病巣が噴門に近接しておれば比較的早期につかえ感が現れ,幽門癌では早晩通過障害をきたし,胃部膨満感,悪心,嘔吐など幽門狭窄の症状を表す.疼痛は最も多くみられる自覚症状であるが,周囲臓器への癌転移により激しさを増す.
 胃癌の臨床症状については成書1〜3)にも種々記載されているが,ここでは私どもが経験した胃癌症例についての検討成績4)を述べるとともに,文献的考察を行う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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