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雑誌目次

雑誌文献

公衆衛生51巻5号

1987年05月発行

雑誌目次

特集 休養の科学

現代生活とストレス

著者: 河野友信

ページ範囲:P.296 - P.301

■はじめに
 現代を厳密に定義すると,具体的には,世界第二次大戦後を指すようである.現代生活のストレスを考える場合,終戦後から現在に至るまでの各年代は一様ではないだけに,生活ストレスも同質なものとしては扱えない.
 終戦直後の混乱と貧窮の中の生活のストレスと,復興の時期,さらに高度成長期,そして飽食と繁栄の中にある現在の生活ストレスとは,当然違っている.

現代人の生活時間

著者: 斎藤賢治

ページ範囲:P.302 - P.306

■はじめに—夜型消費社会の到来か
 東京・銀座の百貨店が,昨年(昭和61年)9月から,閉店時間を6時から7時に延長した.働く女性を中心に,この閉店時間の延長は,ゆっくり買い物ができると好評のようだ.もっとも,百貨店側では,時間延長に伴うコストの増で,それを上回る利益が上がらないと,と慎重な構えのようであるし,従業員の間でも,労働時間短縮の趨勢に逆行と,必ずしも評判はよくない.しかし百貨店の閉店時間延長は,夜型消費社会の到来とマスコミの注目を集めた.
 24時間制のコンビニエンス・ストアをはじめ,拾いあげてゆくと結構深夜営業をしている業種もあるようだが,その最先端の一例は,オールナイトのテニスだろう.東京・品川のあるホテルが三年ほど前に始めたものだが,若い人の間に口コミで広がり,金曜日の夜などは,早めに予約しないとコートがとれないという.もてあますエネルギー,それでいて運動不足.これを解消するのに深夜のテニスがもってこいというのでは,いささか社会病理の匂いがないでもない.しかし演劇関係での開演時間の繰り下げには,やや大人の文化の匂いがある.会社をひけてから,ゆっくり食事をとり,そしてお芝居を見てから,お酒を飲んで帰るといえば,なんだか"フルコース"の感があるが,芝居の余韻にアルコールが入っての楽しい会話となれば,まさしく大人の夜の文化というものだ.

子どもの生活リズム

著者: 藤原義隆

ページ範囲:P.307 - P.310

■子どもの実態にみる異変〈どこか狂っている〉
 私の勤務校(京都市北区,750余名22学級)では,午前中の授業終了直後の給食配膳時間を利用して,肥満・虚弱児対策として,なわとび,器械運動,ボール運動などを,ここ数年実施している.それは「健康教室」と呼ばれ,一定の効果を上げて来ている.
 その「健康教室」のある日——.私は当番として教頭と共に指導に当たっていた.その日は,5,6年生15,6名の子どもたちがバスケットの試合をしていた.

労働と休養

著者: 一杉正治

ページ範囲:P.311 - P.314

■はじめに
 疫学の定義の一つに,「疫学とは,疾病の自然史(Natural History)を研究する学問である」というのがある.そして疫学の対象は,個人よりも集団であって,その範囲は,疾病のみならず健康,すなわち疾病でない状態をも含む.
 人間の健康状態が,疾病と健康に二分されているとすれば,図1のごとく,人間の健康状態が,疾病と健康の間をゆれ動きながら時が進んでいくのであるが,人間の眼は疾病にのみ注がれがちである.これは,古くから氷山現象と呼ばれ,海面上の氷山にのみ注目し,海面下の状態に注意しないことを表現したものである.疫学は,海面すなわち臨床水平線上の病気だけでなく,その下にある状態,すなわち,いわゆる健康をも含めてあらゆる健康状態にも目を配ろうということである.

これからの余暇—休養をこえて

著者: 宮野素行

ページ範囲:P.315 - P.319

■はじめに
 なぜ,いま「休養」が問題になるのだろうか.
 「休養」とは,一体何なのだろうか.
 休養を動機や形態から見ると,からだの休養とこころの休養とに分けられる.その内容については,この特集の中で,それぞれの諸先生が,専門の立場から述べておられるにちがいない.
 本稿では,休養を余暇の側面から見ることにしてみたい.

睡眠の保健学

著者: 古田寿一 ,   山口成良

ページ範囲:P.320 - P.324

■はじめに
 われわれは人生のおよそ3分の1を睡眠に費やしている.「睡眠は広い意味では自然界を支配する活動のリズムのあらわれであり,昼と夜,活動と休息という事物の存在を規定する法則の具現である.このリズムの乱れ,睡眠障害は私たちの心身を健康にたもつ上の大敵である.」1)と秋元によって述べられているように,精神疾患ではその症状のひとつとして睡眠障害を伴うことが多い.また,疫学的調査2)においても,1日の睡眠時間が7〜8時間の人は,それ以下あるいはそれ以上の人に比べ死亡率が明らかに低いという報告もあり,何らかの身体疾患によって健康を害されている場合においても睡眠障害が出現しやすいことを示している.すなわち,規則正しい睡眠と覚醒のリズムは日常生活上の心身の健康の証ということができる.

休養と生活—アルコールとストレスケア

著者: 岩崎正人 ,   斎藤学

ページ範囲:P.325 - P.327

■はじめに
 日本人は近代に入って明治の富国強兵,昭和の所得倍増計画と持ち前の勤勉さを武器に,馬車馬のように働き続けて来た.この結果,現代は昭和元祿と呼ばれるように国は富み,国民は自分たちの日常生活を享楽できるようになった.
 ところが,今日の社会は種々のひずみが表面化し,われわれは,それまでの生き方,考え方,物の見方などを再検討することが迫られていると思われる.

休養と生活—喫煙の心理

著者: 坪井栄孝

ページ範囲:P.328 - P.331

■はじめに
 今日までのたばこの文化を論じながら,人間の情操にかかわる部分でのみたばこが,人間生活の中での休養と接点をもっているというのであれば,それなりに妥協も見いだせるかもしれないが,「休養の科学」,とくに健康づくりの場においては,喫煙は休養どころか健康阻害因子であり,非喫煙者にとっては,むしろストレス因子である.喫煙をストレス解消の手段として評価する論理は,あくまでもニコチン依存症という範疇でのはなしであって,喫煙しないものには全く通用し得ない,いたって局限的な評価である.また,一方には喫煙が過剰な食欲をおさえることによって肥満を予防することができるから,喫煙は科学的にも健康づくりに効果を上げているという意見もある8)
 たしかに喫煙が食欲中枢に抑止的に働きかける薬理作用も否定できないが,同時にひきおこされている数多くの健康阻害を無視するわけにはいかない.健康づくりのための肥満予防手段としては,むしろ幼児期からの食生活習慣の学習が肝要なのであって,現在のように幼児期から脂肪が主役であるような食習慣を身につけさせておいたのでは,大人になってから脂肪を少なくしろといっても,そのような学習を受けていない身体にどういうふうにしていいか見当がつかない状態にある.

休養と生活—健康相談からみた入浴の諸問題

著者: 岡惺治

ページ範囲:P.332 - P.334

■はじめに
 入浴といえば,きまって「日本人の風呂好き」が話題になる.たしかに9割の世帯が内風呂を持ち,8割の人が毎日ないし隔日に入浴している実態からみて,この習慣は日本人の生活を考える場合,不可欠の要素といえよう.とくに休息,休養との関係が密接であり,衛生的な習慣とされているだけに,入浴の健康管理上の意味は大きい.
 しかしその割に,実生活に即した好ましい入浴法や,入浴に関する具体的な保健指導の機会は,さほど多くないように思われる.ここではまず,入浴に関して認められている,保健学的な一般論を簡単に述べ,次に健康相談や保健指導の場面を通しての,入浴問題のいくつかを考えてみることにしたい.

世田谷区保健センターの休息指導

著者: 山口幸雄

ページ範囲:P.335 - P.340

■はじめに
 健康増進のためには栄養・運動・休養のバランスをとることが重要である1)といわれているが,世田谷区保健センターではいまだ「休養」についての体系的な指導は行っていない.しかし「休息」に関しては,運動指導の中で活動と表裏一体になる現象としての「休息」について指導を行ってきた.そこでここでは,当センターの健康増進指導における休息指導の位置づけと,具体的な指導内容について述べることにする.

発言あり

シートベルト

著者: ,   ,   ,   ,  

ページ範囲:P.293 - P.295

自動車事故の責任
 昨年11月以来,一般道路でも,シートベルトの着用が義務づけられた.私は運転もしないしバス以外の車に乗ることも少ないので,職場の人たちの意見を聞いてみた.シートベルトの効用は,正面に近い衝突・追突の際の衝撃を緩和し,事故死や大けがを防止することにあるらしいのだが,スピード制限されている市街地の道路では,昼間激しい衝突が起こることは少ない.ベルトを着けたからといって,衝突事故が減るわけでなし,横からの衝突などの場合,ベルトがかえって身の動きを束縛して負傷を重くすることもあるだろうという意見も出た.子供を乗せた場合も,シートベルトが役立たないことがあり,基本はやはり,安全運転にあるようだ.市内で物を配達する商店の車の場合は例外で,シートベルトをつけないでよいそうだ.私などからみると,道路に一時駐車した車が交通渋滞を招いたり,その隙間をぬって行くバイクなどのほうが,よほど危険に思うのだが.
 やはり,時と場所に応じた交通整理,速度規制,さらには道路の整備が必要ではなかろうか.

調査報告

鳥取県岸本町における一般健康診査の受診要因について—居住地区の違いによる差について

著者: 吉田良平 ,   陶山昭彦 ,   中山英明 ,   平賀瑞雄

ページ範囲:P.342 - P.346

●はじめに
 老人保健法が1983年2月から実施され今年で5年になる.成人病についての予防から治療,機能訓練まで含めた総合的な施策であるが,その要ともいえる健康診査についてその受診率を改善するために各市町村とも努力している1),2).今回対象とした鳥取県岸本町は,地方都市に隣接する近郊農村で,ベッドタウンとして人口が増加している所である.ここでは単に町全体の受診率の問題のみならず,新興住宅地での保健活動に対して,その地区の参加状況が全体的に悪いことが問題となっている.
 核家族による持ち家化が進む現在,このような居住地区での問題をかかえる町村は多い.健康診査の未受診者の社会背景については,職業3),4)や医療保険の種類4),5)などいくつか報告があるが,新興住宅地の面からこの問題を扱ったものはあまりない.そこで今回は一般健康診査の受診の問題を,居住地区の面からとらえなおし,今後の地域保健活動の方向性についての糸口を求めることを目的として解析を行った.

ひとり暮らし老人の食生活と今後の取り組み—食事のアンケート調査から

著者: 村上容子 ,   森島澄枝

ページ範囲:P.347 - P.349

●はじめに
 人口の高齢化とともに,これまであまり研究されていない高齢者の食生活行動及び栄養状態の把握,さらに栄養必要量の検討等が重要になってきている.とりわけ核家族化の進行によりひとり暮らし老人は年々増加しており,広島県が毎年実施している「老人基本実態調査」の昭和60年の調査結果をみても,県総人口に占める65歳以上人口の割合が10.9%,さらにこれら在宅老人の10.8%つまり10人に1人はひとり暮らしであり,前年比0.3ポイント増加している.本格的な高齢化社会の到来とともに,こうした「ひとり暮らし老人」への対応策の確立は,行政のみならず地域社会にとって今後避けて通れない課題の一つである.そこで当東広島保健所管内在宅栄養士会(昭和60年5月16日設立)では,こうした将来の事態への考察に資するため「在宅ひとり暮らし老人の食生活実態」について調査を行い,老人の健康管理における食事づくりの役割と,食生活の自立への支援活動の端緒とした.
 調査対象は,当所管内6市町のうち地域特性の違いと生活状況との関連をみるため,市街地域と農村地域の2地区を選定し,当該地区に居住する65歳以上の「在宅ひとり暮らし老人」189人を対象とし,地区の民生委員を通じて各対象者宅に調査票を事前に配布留め置きした.

妊娠を境とした喫煙行動の変化とその要因

著者: 赤池陽子 ,   清水弘之 ,   久道茂 ,   田山澄夫 ,   庄司淳子

ページ範囲:P.350 - P.353

●研究の目的
 近年わが国では,成人男性の喫煙率が減少している一方で,未成年者と若い女性の喫煙率が増加している1).特に性成熟期の女性の喫煙率の増加は妊婦喫煙の増加に直結し,公衆衛生上の新たな問題となっている.
 喫煙習慣をもつ女性が妊娠をした場合,喫煙を中止する者と継続する者に二分される.今回私たちは,その両群にどのような差がみられるのかを明らかにし,禁煙指導を進める基礎資料とすることを目的に,妊婦に対する喫煙の調査を行った.

研究

最近におけるわが国の膵臓癌死亡率の都道府県格差に関する要因

著者: 角南重夫

ページ範囲:P.354 - P.359

●はじめに
 わが国の膵臓癌死亡率はイギリス,アメリカ(白人)と比べて低いが1,2),最近では男女とも上昇傾向にあり1,3),部位別悪性新生物死亡割合は男が第4位,女が第8位を占めており,都道府県間には死亡率の差もみられる4).したがって,膵臓癌対策,とりわけその格差是正対策はわが国にとっても今後の重要な課題となろう.ところが,膵臓癌との関係が疑われる要因は緯度4),気温4),水質5,6),食品7,8,9),嗜好品10〜13),糖尿病14〜16)など種々報告されていても,わが国の格差に関係する要因およびその程度については,対策を施す上でその把握が必要であるにもかかわらず,加藤ら4),方波見14)を除くとほとんど報告されていない.しかも加藤ら4)は緯度および気温が中心で,方波見14)は糖尿病訂正死亡率のみで他の項目の検討は十分でない.
 そこで,最近における膵臓癌死亡率の都道府県格差の原因を多面的に探るため,都道府県別膵臓癌標準化死亡比と緯度,気象,河川水質,食品,嗜好品,体位,糖尿病,県民所得,生活保護率,病床数など膵臓癌との関連が予想される45項目との関係を調べた.

簡便な濃度計によるみそ汁食塩濃度測定の有効性についての検討

著者: 永井正規 ,   中村好一 ,   桜井賢樹 ,   藤田委由 ,   柳川洋 ,   籾山喜久代 ,   鳥居みゆき ,   大房一成 ,   田辺弘明 ,   山根則幸 ,   志賀信雄

ページ範囲:P.360 - P.363

●はじめに
 高血圧は脳血管疾患,心疾患の強いリスクファクターであり,高血圧は多量の食塩摂取に由来するという認識から,高齢者が急速に増加しつつある今日,いわゆる減塩食指導が地域における衛生教育の主要項目の一つとなっている.減塩食指導の目的は摂取食塩総量の減少であるが,そのための基本としてまず薄味(薄塩)に慣れること,種種の食品中に含まれる食塩量を知ること,また自分の日常の食塩摂取量を知ること等が大切である.みそ汁は最も普遍的に摂取されている食品であるため,その食塩濃度を測定し,高濃度の者に対しては濃度を低くするよう指導することによって薄味に慣れさせ,またみそ汁以外の料理についても薄味にするようなきっかけを与えることになることが期待される.みそ汁の食塩濃度測定は,高血圧予防のための衛生教育の一環として集団検診の場等を使って,最近広く行われるようになっている.
 みそ汁の食塩濃度の測定方法としては原子吸光光度法,炎光光度法等が有効である.しかし,大学や検査センターなどの専門機関の場合を除いて,機器が安価かつ携帯可能であり,測定方法が比較的簡単なイオン電極法を用いるのが一般的である.

衛生公衆衛生学史こぼれ話

38.屎尿処理

著者: 北博正

ページ範囲:P.341 - P.341

 屎尿処理は衛生公衆衛生学の大きな課題の一つであるが,都市部では水洗便所にして,下水道直結で終末処理して河海に放流すればこと足りると考えられている.しかし莫大な費用がかかり,見透しは明るくない.
 太古の人類は随時随所で用を足したであろうが,そのうち木の茂みとか窪地などを利用するようになった.今日でも登山家は用を足すことを"雉を打つ"——おそらく猟師の射撃姿勢から来たものであろう——といい,飲料水を汚染する沢を"雉打沢"などといって用を足す場所を決めているのと似ている.牧畜民族は移動するので,このようなことに余り気を使うこともなかっただろうが,農耕民族は一定の場所に住むため,大きな問題となる.しかしこの人々は多くの場合,家畜を持ち,その屎尿を肥料とし,人間の排泄物を肥料として利用することはあまりなかったので,それなりに処理は容易であったが,日本人は家畜を持つことが少なく,代々,人間の屎尿に頼らざるを得なかった.屎尿は貴重な資源で,篤農家,精農家といった人々は外出先で便意を催しても家まで戻って用を足したというし,さらに屁をしたくなっても我慢して帰宅し,自分の田畑に気体肥料を散布したという,見て来たような話も残っている.

日本列島

道路粉じんの健康影響調査報告書まとまる—仙台市

著者: 土屋眞

ページ範囲:P.306 - P.306

 道路粉じんは,自動車のスパイクタイヤ装着率の増減と一致して変化する.仙台市では,冬から春先にかけての道路粉じんが多く,市民の健康になんらかの悪影響を及ぼすのではないかと,以前から危倶されてきた.ことに肺内気道に吸入された場合の直接的・間接的影響や,珪酸・タール成分・発癌物質による肺病変の可能性が心配されている.
 幸い,世界で唯一と言われる報告書がまとまり,さる昭和61年6月,石井仙台市長に委員長から手渡された.

エイズ対策—岐阜

著者: 井口恒男

ページ範囲:P.353 - P.353

 米国をはじめ西欧諸国,アフリカ,中南米など,エイズの蔓延は世界各国に恐怖の嵐となっている,WHOの1986年12月の集計によれば,患者は米国の27,519例を筆頭に76ヵ国36,229例にのぼっており,日本では25例である.1カ月後の1月には初めて女性の患者1例が報告され,日本においても欧米並みの蔓延の恐れが強くなっている.日本での1987年1月での26名の患者のうち,14名は血友病患者で欧米からのエイズ汚染血液を介して感染したものとされ,10名は既に死亡している.同性愛者は10名で,5名が死亡しており,致命率の高さは欧米と同様である.
 ところで,神戸市の女性患者が6,7年前に同性愛経験のある外国人船員と性交渉により感染したものとされ,その後100人近い男性と売春していたことが報道されて,地元ではパニック状態となったようであるが,昨今のセックス産業の氾濫からみて,どの県においても起こり得る事例と思われる.

明日の健康づくりを目指した保健衛生大会—仙台市

著者: 土屋眞

ページ範囲:P.363 - P.363

 市民の生涯健康づくりと,保健自治活動の振興及び保健所活動との連帯強化を目的とした,昭和61年度の保健衛生大会が盛大に開催された.これは仙台市が後援し,(社)仙台市衛生団体連合会が主催して,昭和62年2月10日,市役所8階ホールに約200名が集い,大会を持ったもので,毎年,開かれている.
 副会長による開会挨拶,吉田会長の挨拶,市長祝辞に続いて,加藤邦夫衛生局長から「健康新時代と衛生団体の役割」と題し,高齢化社会を迎えて,いかにしたら死の直前まで健やかで自立出来る老人でいられるかとの,格調高い特別講演があった.

ニュース

橋本正己氏,タイ国マヒドン大学名誉博士号を贈られる

ページ範囲:P.324 - P.324

 昨年12月19日,橋本正己氏(前埼玉県立衛生短期大学長,前本誌編集主幹)がタイ国のマヒドン大学の名誉公衆衛生学博士号を授与された.
 橋本氏は海外協力事業団のスタッフとして,タイ国の公衆衛生活動の計画およびそのリーダーの養成・訓練に参画し,プライマリー・ヘルス・ケアの推進に尽力されてきたが,今回の名誉博士号はその実績と貢献に対して贈られたもの.

基本情報

公衆衛生

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1170

印刷版ISSN 0368-5187

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