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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生51巻5号

1987年05月発行

文献概要

発言あり

シートベルト

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.293 - P.295

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自動車事故の責任
 昨年11月以来,一般道路でも,シートベルトの着用が義務づけられた.私は運転もしないしバス以外の車に乗ることも少ないので,職場の人たちの意見を聞いてみた.シートベルトの効用は,正面に近い衝突・追突の際の衝撃を緩和し,事故死や大けがを防止することにあるらしいのだが,スピード制限されている市街地の道路では,昼間激しい衝突が起こることは少ない.ベルトを着けたからといって,衝突事故が減るわけでなし,横からの衝突などの場合,ベルトがかえって身の動きを束縛して負傷を重くすることもあるだろうという意見も出た.子供を乗せた場合も,シートベルトが役立たないことがあり,基本はやはり,安全運転にあるようだ.市内で物を配達する商店の車の場合は例外で,シートベルトをつけないでよいそうだ.私などからみると,道路に一時駐車した車が交通渋滞を招いたり,その隙間をぬって行くバイクなどのほうが,よほど危険に思うのだが.
 やはり,時と場所に応じた交通整理,速度規制,さらには道路の整備が必要ではなかろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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