文献詳細
文献概要
特集 公害とその後
油症その後
著者: 吉村健清1
所属機関: 1産業医科大学臨床疫学教室
ページ範囲:P.544 - P.549
文献購入ページに移動油症事件は,昭和43年に福岡県,長崎県を中心として,汚染食用油の摂取によって起こった食中毒事件である.この事件が単なる食中毒事件にとどまらず,世界的に大きな衝撃を与えたのは,油症の原因物質と考えられていたPCBが,世界的に重要な環境汚染物質として注目されていたからである.
本稿では,油症についてこれまでの経緯を簡単に述べ,油症にかかわる問題点のいくつかについて言及する.
掲載誌情報