文献詳細
特集 公衆衛生とエイズ
文献概要
■はじめに
日常の臨床の場で私たちは,エイズ患者やHIVの無症候性キャリア(以下キャリア)に対してのみならず,HIVの抗体検査を受けにくる人の相談にも応じている.それだけでなく,検査そのものを受けるかどうか決めかねている人々も相談してくる.どのグループの人々も,エイズそのものに対する恐怖のほかに,自分の社会的生命の危機をも感じているのが現状である.
現在,この恐怖と危機感に対処するすべはなく,前者に対しては治療法の開発と心理的バックアップ,後者に対してはエイズについての啓発活動と,個人情報を尊重する社会的運動のみが取りうる手段であろう.
日常の臨床の場で私たちは,エイズ患者やHIVの無症候性キャリア(以下キャリア)に対してのみならず,HIVの抗体検査を受けにくる人の相談にも応じている.それだけでなく,検査そのものを受けるかどうか決めかねている人々も相談してくる.どのグループの人々も,エイズそのものに対する恐怖のほかに,自分の社会的生命の危機をも感じているのが現状である.
現在,この恐怖と危機感に対処するすべはなく,前者に対しては治療法の開発と心理的バックアップ,後者に対してはエイズについての啓発活動と,個人情報を尊重する社会的運動のみが取りうる手段であろう.
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