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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生52巻2号

1988年02月発行

文献概要

保健行政スコープ

今後の健康づくりと課題

著者: 村上茂樹1

所属機関: 1厚生省保健医療局健康増進栄養課

ページ範囲:P.138 - P.139

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 健康づくりの3大要素は「栄養」と「運動」と「休養」であるとされている.従来,「栄養」については「国民栄養調査」,「日本人の栄養所要量」,「食生活指針」,「加工食品の栄養成分表示制度」,「肥満とやせの判定法」など種々の施策・目安が示され,マンパワーについても栄養士・管理栄養士がその専門家としての任を担うとともに食生活改善推進員がボランティアとして各地の地域特性に根ざした活動を行ってきた.が,一方,学問的な遅れもあり,「運動」や「休養」については施策らしい施策はとられておらず,マンパワーも適切な養成がなされていないのが実情である.
 近年,適度な運動が血圧を下げたり,血中HDLコレステロールを増加させるなど,健康づくりのために有効であることがわかるようになり,また,国民の間でも,余暇時間の拡大に伴ってジョギングやエアロビック体操など,健康づくりを目的として運動を行う人が増えてきている.さらに,アスレ・ヘルスクラブといった民間の運動施設も年間200施設のペースで急増するようになってきている.しかし,これに伴って運動中の突然死の問題や,過度の運動による障害など,運動に起因する問題も提起されるようになってきており,しっかりとした健康管理に基づいた適切な運動を普及することが必要となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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