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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生52巻5号

1988年05月発行

文献概要

講座

産業医学における神経および心理・行動機能評価〔2〕—末梢神経機能(2)—軸索輸送

著者: 横山和仁1 荒記俊一2

所属機関: 1大分医科大学公衆・衛生医学 2東京大学医学部公衆衛生学

ページ範囲:P.337 - P.342

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■はじめに
 神経細胞の軸索内では,ミトコンドリア,微小管,ニューロフィラメント,アクチン,小胞体,神経伝達物質およびその関連酵素などが輸送されている(図1).この輸送を軸索輸送(Axonaltransport)***と呼ぶ.軸索輸送には,細胞体から軸索終末に向かう順行性の遅い輸送,中間速の輸送および速い輸送と,逆に向かう逆行性輸送がある(表1).遅い軸索輸送成分をさらに相対的に遅いSlow component a(主として微小管およびニューロフィラメントの構成蛋白)とより速いSlowcomponent b(アクチンおよび種々の微量蛋白)とに分類することもある.
 軸索の構成物質は軸索内で合成されず,細胞体から順行性輸送により供給されるので,この輸送を阻害する因子は軸索を障害する可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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