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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生52巻6号

1988年06月発行

ぶりずむ

視点をつくる

著者: 園田真人1

所属機関: 1福岡県粕屋保健所

ページ範囲:P.430 - P.430

文献概要

 最近のテレビ・ニュースで,中近東や韓国の人たちが群がって手を振り上げ,時にはバスなどに放火する場面を見ることがある.主義主張をアピールするためとはいいながら,その社会背景は理解しにくいところがある.その点,日本の若者たちの群がる理由は,社会の変化が目まぐるしいためいつも忙しく,ゆっくりものを考える習慣を失い,自主性まで無くしたためだといっても言い過ぎではない(それにしても,昭和40年代の学園紛争以来,若者たちの暴力的行為がぱったりと消えてしまった.興奮するのも早いが冷めるのも早いのには驚くばかりである).
 人間にとって,多くの友人を持つことは大切だが,似たようなものばかりで群がっていると同じ話をし,同じ考え方になりやすく,この状態が長く続くと心の活性がなくなり,生活がたるんでくる.これはすべての職業についていえることだが,同業者ばかりで付き合っていると話題が貧しくなり,頭がボケて専門バカになりやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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