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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生52巻8号

1988年08月発行

文献概要

衛生公衆衛生学史こぼれ話

52.わが国最初の光化学スモッグ禍

著者: 北博正12

所属機関: 1東京都環境科学研究所 2東京医科歯科大学

ページ範囲:P.575 - P.575

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 戦後,わが国では大気汚染が公害として大問題となって来たが,主として家庭で石炭を熱源としていたロンドンで,煤煙を主成分とした"黒いスモッグ"をロンドン型大気汚染と称し,石油や天然ガスを熱源とし,自動車の排気を主成分とした"白いスモッグ"をロサンゼルス型大気汚染に分けて考え,わが国では冬季オリンピック前の札幌が,ロンドン型の典型的な地区とされていたが,石炭燃焼が激減し,熱源が石油や天然ガスに代わり,自動車が激増して来ている東京などの大都市が,ロサンゼルス型大気汚染の典型的な地区といわれるようになった.
 しかし,いわゆる光化学スモッグ(正しくは光化学オキシダント)による大気汚染の発生は当時,わが国ではみられず,ただ文献によって知るか,彼地を訪問した際に経験するだけであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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