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特集 コミュニティと精神保健
社会病理と精神保健—少年非行の動向とその処遇
著者: 岩堀武司1
所属機関: 1法務省矯正局医療分類課
ページ範囲:P.582 - P.587
文献購入ページに移動社会病理現象とされるものには,犯罪・非行・離婚・売春・自殺・貧困・差別・スラム等があり,これら社会病理現象の解明を,社会学の立場から目指すのが社会病理学である.
しかし,何をもって社会の病理とみなすのかという基本的な問題については,社会的偏倚論・社会解体論・社会的逸脱論,さらには社会問題的視角など,さまざまな立場から論じられている.その対象領域もさまざまであり,貧困・失業・暴動・争議・差別・スラム・災害などといった社会的要因の比重が比較的大きい現象から,犯罪・非行・自殺・売春・離婚・中毒・精神障害といった,個人的要因の比重が比較的大きい現象まで包括され,統一的な体系はなお確立されていない.
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