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特集 温泉と健康づくり
リハビリテーションと温泉療法—慢性関節リウマチを中心に
著者: 小嶋碩夫1
所属機関: 1前国立伊東温泉病院
ページ範囲:P.668 - P.671
文献購入ページに移動古来温泉療法の対象とされて来た疾病は,急性の病態を有しないものが主であり,慢性障害の機能回復,社会復帰は温泉療養の主要目的であった.特に,外傷後遺症,脳卒中後の片麻痺,リウマチ性疾患の関節障害などによる四肢運動障害は,温泉療法の対象としてよく知られ,代表的なものである.しかし,これらの疾患の温泉治療は,ただ単なる温水入浴の反復が主体の民間療法に委ねられていた.
温泉浴の作用機序に近代的なリハビリテーション医学による機能回復訓練の手技を重ね,温泉浴の作用の有効な活用をはかること,温泉療法にリハビリテーション医学の考え方を導入してこそ,本来の意味での温泉療法の目的が達せられることになるわけであろう.この点から,現在筆者らの病院で行っている運動浴療法"Superexercise療法(橋本)"の慢性関節リウマチに対する効果について考察を加えてみたい.
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