公衆衛生53巻10号

1989年10月発行

トピックス

居住環境と健康—寝たきり老人はつくられる

著者： 橋本美知子¹

所属機関： ¹関西医科大学公衆衛生学

ページ範囲：P.686 - P.691

◆はじめに
　住宅の大きさや居住環境の良し悪しが，健康に大きな影響を与えるということに誰も異論を唱えないだろう．そこでまず，在宅ケアを受けている障害者や寝たきり老人の住宅に視点をおき，住宅環境が寝たきりを助長している実態を紹介し，自立生活を送るための居住環境条件について考察し，障害老人のための住環境条件整備について述べ，生涯住める地域環境づくりを提案したい．