icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生53巻4号

1989年04月発行

文献概要

衛生公衆衛生学史こぼれ話(最終回)

56.別天師の最後

著者: 北博正12

所属機関: 1東京都環境科学研究所 2東京医科歯科大学

ページ範囲:P.284 - P.284

文献購入ページに移動
 この "こぼれ話" に別天師(Max von Pettenkofer)が登場するのは初期のころであるが,その最後については,単に "自殺" とごく簡単に片付けている伝記もある位で,案外知られていないので,少々記すことにする.
 数々の業績を挙げた別天師は,国王の信認も厚くミュンヘン市民に崇拝され,また人気の的であった.1872年には名誉市民に推載され金メダルを贈られ,方々の大学から名誉学位を,また諸学会からは名誉会員に推された.1892年(74歳)にはコレラ生菌を嚥むという有名な人体実験を行った.1896年にバイエルン王国の摂政ルイトポルト(Luitpold)は,彼に "Exzellenz"(閣下)の称号を与えたが,これは当時としては最高の栄誉であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら