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特集 くすりと公衆衛生
薬物の乱用・依存の問題点
著者: 小沼杏坪1
所属機関: 1国立下総療養所精神科
ページ範囲:P.377 - P.382
文献購入ページに移動一般的にいって薬物の乱用・依存は,薬物と個体と社会環境という三つの要因が合わさって成立するとされている.薬物の乱用・依存の問題は,医学のみならず,心理学,社会学,犯罪学,さらに政治,経済,教育の領域を含め広く学際的に究明される必要がある.近年,自由主義国,社会主義国を問わず,多くの国々において,アルコールあるいは薬物の乱用者の増加が報道されており,わが国においても薬物乱用の今後の動向が心配されるところである.
ここではわが国における現在の主要な乱用薬物である覚せい剤と有機溶剤を例にとりながら,薬物の乱用・依存の問題点について整理してみることにする.
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