文献詳細
特集 職場の健康づくり
文献概要
■産業医の歴史的変遷
わが国における産業医の発想は,明治21年(1888年),後藤新平による「職業衛生法」に始まるが,社会政策としては,明治38年(1905年)の「鉱業法」における鉱山医と,大正5年(1916年)の「工場法」による工場医とに始まるとされており,いずれも慈善,救貧,あるいは企業防衛などの考え方に基づく労働者保護を目指したものである.これらの政策は,戦前期における富国強兵や殖産興業などの国策につながる歴史をたどっている.
戦後の昭和22年(1947年)に労働省が設置され,それとともに「労働基準法」が施行されたが,その法律のなかで医師である衛生管理者というものが定められた.これが産業医の始まりである.
わが国における産業医の発想は,明治21年(1888年),後藤新平による「職業衛生法」に始まるが,社会政策としては,明治38年(1905年)の「鉱業法」における鉱山医と,大正5年(1916年)の「工場法」による工場医とに始まるとされており,いずれも慈善,救貧,あるいは企業防衛などの考え方に基づく労働者保護を目指したものである.これらの政策は,戦前期における富国強兵や殖産興業などの国策につながる歴史をたどっている.
戦後の昭和22年(1947年)に労働省が設置され,それとともに「労働基準法」が施行されたが,その法律のなかで医師である衛生管理者というものが定められた.これが産業医の始まりである.
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