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農村県の健康—秋田県の場合
著者: 滝澤行雄1
所属機関: 1秋田大学医学部
ページ範囲:P.475 - P.478
文献購入ページに移動秋田県の人口は125万4,000人(昭和60年),日本海に面し,奥羽山脈をへだてて東は岩手県,南は山形,宮城の両県と隣接し,その面積は全国第6位である.雄物川,米代川,子吉川などの河川に沿って肥沃な耕地を展開し,その下流に秋田,能代,本荘の各平野がひらけ,これまで米を中心にその生産力を高め,東北の食糧供給基地としての役割を果たしてきた.しかし,農業をとりまく情勢は,昭和40年代後半から国民の食糧消費構造をはじめ農業経営構造,さらには農村社会全般に及ぶあらゆる面で変ぼうしてきており,昨今,農村県は大きな問題を抱えるに至っている.
このような変ぼうとともに,県民の健康水準も変化していることは論をまたないが,急速な農村の都会化と農民の老齢化などにより,新たな農村保健の展開が要請されている.
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