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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生54巻11号

1990年11月発行

文献概要

特集 ウイルス肝炎の疫学と予防

ウイルス肝炎の予防—A型肝炎の予防

著者: 井上長三1 矢野右人1

所属機関: 1国立長崎中央病院臨床研究部

ページ範囲:P.755 - P.756

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■はじめに
 A型肝炎は,糞便中に排出されたA型肝炎ウイルスの経口感染により伝搬する.衛生環境の改善とともに,A型肝炎ウイルス感染の発生が激減したと思われ,わが国におけるA型肝炎抗体保有率をみても年齢依存性である.高齢者ほど陽性率は高く若年者では低く,しかも年とともに抗体保有者が高齢化し,全体的には抗体保有者が次第に少なくなっている.このことはA型肝炎ウイルスの感染可能者が増えていることになる.わが国におけるA型肝炎は,現在でも散発性急性肝炎の1/3強を占め,周期的に流行を来す傾向もあり,今後の予防対策が重要である.現在A型肝炎ワクチンが臨床試験の最終段階に入っているが,これまでのA型肝炎に関する知見をまとめ,予防対策に有用と思われる点について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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