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発言あり
ワクチン—ワクチンと副作用についての考察,他
著者: 高橋理明1
所属機関: 1大阪大学微生物病研究所
ページ範囲:P.803 - P.805
文献購入ページに移動ウイルスワクチンのなかでもポリオ,麻疹,風疹,ムンプス,水痘などよく効いているワクチンはいずれも生ワクチンである.生ワクチンは自然のウィルスを弱毒化したものであり,ヒトの体内での増殖性が減弱したものや,組織例えば神経組織への親和性が減弱したものが使用されている.したがって多数のヒトに接種した場合,少数に元のウイルスの持っている臨床症状が若干現れることがある.例えばポリオの生ワクチン服用後に,極めて稀に(100万人に1〜2名程度)マヒ症状が現れることがあり,これを何とかもっと少なくしようとする努力がはらわれてきている,しかしその危険性があるからポリオワクチンの服用を中止すべきであるという意見は,世界中どこにもない.それはポリオ罹患による重篤性に比べて,ワクチンによるメリットが余りに明らかであるからである.
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