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保健所機能の新たな展開—模索する保健所
保健所機能としての先行的・試行的活動への取組み
著者: 草野文嗣1
所属機関: 1滋賀県彦根保健所
ページ範囲:P.848 - P.850
文献購入ページに移動ここ2〜3年,保健所のあり方・地域保健のあり方が,全国的に大きな論議の的になっている.この中で,平成元年6月には,地域保健将来構想報告書が公にされ,これを基にして,平成2年度以降の保健衛生行政の施策は展開されていくものと思われる.しかし,報告書において指摘された事柄の多くは,特に目新しいとか,目をみはるものではなく,保健所が今までに,それぞれの地域において手がけておかなければならない事柄である,といっても過言ではないといえよう.
ただ問題なのは,全国の保健所の中で,地域住民の健康増進のため,地域の保健問題解決のため,公衆衛生の向上のために,積極的に活動している所が少なかったり,あるいはそのようにしか見られていなかった点であろう.保健所は,上述した目的のために,常に予見性をもって,先行的・試行的な事業や活動に取組むべきことを,改めて再確認しなければならない.
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