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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生54巻5号

1990年05月発行

文献概要

エスキュレピウスの杖

(2)第85回執行理事会とECOゼミナール

著者: 麦谷眞里1

所属機関: 1WHO本部

ページ範囲:P.342 - P.344

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1.第85回執行理事会
 WHOの意思を決定するための機関が三つある.ひとつは,年に1回ジュネーヴで開催される世界保健総会(WHA)であり,これがWHOの最高意思決定機関である.このほかに,アメリカ,アフリカ,ヨーロッパ,東地中海,南東アジア,西太平洋の各地域で毎年開催される地域委員会と,年に2回ジュネーヴで開催される執行理事会とがある.後者は,現在31人の理事で構成され,WHOの意思決定に絶大な影響力を行使している.WHO憲章に謳われているその機能は,①世界保健総会(以下「総会」と呼ぶ)の決定や政策を実施させること,②総会の実行委員会として機能すること,③総会によって決められたその他の機能を行うこと,④協約や覚書・規則などによってWHOに課せられた任務およびそれから派生する問題等について総会に助言すること,⑤総会に対して助言や提案を自らの発議によって提出すること,⑥総会の議題を準備すること,⑦特定期間の総括事業計画を検討および承認のために総会へ提出すること,⑧権限内のあらゆる問題に対して研究すること,⑨緊急にWHOとして対応しなければならない問題に関すること,の九つである.
 この権能の中には,事務総長の選出と地域事務局長の承認も含まれているので,重要な案件はすべて,あらかじめ執行理事会の議題として上程されるといっても過言ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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