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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生54巻6号

1990年06月発行

文献概要

特集 痴呆性老人の地域ケア

老年期痴呆の診断と予防

著者: 重松一生1 宇高不可思2 亀山正邦2

所属機関: 1京都大学神経内科 2住友病院神経内科

ページ範囲:P.375 - P.378

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■はじめに
 痴呆(dementia)とは,「一度はある段階にまで発達した知能が,何らかの原因によって低下し,そのために,職業の遂行や日常生活が困難になった状態」と定義される.すなわち,痴呆とは一つの病気を示す診断名ではなくて,様々の原因で生じる症候群である.重要な点は,痴呆の中には適切な治療あるいは予防が可能な疾患が含まれるということである.また正常の老化から,老人のぼけ(senility),そして痴呆にいたる境界も必ずしも明確でない.痴呆患者が発病してから医療機関を訪れるまでに平均3.5年かかるといわれている1).したがって,早期に診断し,悪化の予防あるいは適切な治療を行うことが必要である.本稿では,1)痴呆の診断基準,2)原因疾患の診断,3)予防,について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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