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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生54巻6号

1990年06月発行

文献概要

特集 痴呆性老人の地域ケア

地域のなかの痴呆性老人の実態

著者: 高鳥毛敏雄1 多田羅浩三1

所属機関: 1大阪大学医学部公衆衛生学教室

ページ範囲:P.379 - P.384

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■はじめに
 地域で生活する痴呆性老人について,わが国では新福ら1),金子ら2)の報告,また1970年代以降になり都道府県,政令市を単位とした多くの専門的な調査が行われ,地域の痴呆性老人の出現率が明らかにされている3).これらの調査結果から,わが国では在宅痴呆老人数は1985年に59万人であったのが,2000年には112万人,2015年には185万人となると推定されている.しかし,Evansら4)は,最近行った調査の結果に基づき,アルツハイマー病は以前の報告よりも頻度が高い疾患であり,人間の長寿に伴い公衆衛生に与える影響が増大していくと報告している.
 急速に増加していく痴呆性老人を,どのように予防し,どのようにケアしていくか,今日のわが国においても,直面する最も大きな課題であるといっても過言ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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