icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生54巻6号

1990年06月発行

文献概要

進展する地域医師会の公衆衛生活動 インタビュー

B型肝炎対策に取り組む南宇和郡医師会(2)—肝炎対策に取り組む

著者: 粉川顕仲1

所属機関: 1南宇和郡医師会

ページ範囲:P.418 - P.419

文献購入ページに移動
□取り組みまでの背景と経緯は
 粉川 この南宇和郡という地域にはATLのキャリアが多く,ある地域の実態調査では住民の約3割が,ATLの抗体を持っていました.ある地区では5年間に10人が亡くなっており,そのうち8人までがATLが死因と疑われる状況でした.また,肝疾患の有病率も高く,HBs抗原のキャリア率も2.5%(昭和63年度日赤血液センター献血者調べ)と県下でも最も高い地域でした.
 昭和61年に地域の医師会が中心になって開催している南予医学会(第37回)に熊本大学の高月清先生をお招きして,ATLに関する講演をお願いしました.B型肝炎に関して,全体としてはまだあまり関心がなかったのですが,この学会に出席した一部の会員から,ATLはまだワクチンもなく,プライバシーの問題もあって行政としても取り組みは難しいだろうが,B型肝炎だったらワクチンもあるから取り組めるのではないかという提案があったのです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら