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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生54巻8号

1990年08月発行

文献概要

特集 歯科保健

歯科保健対策における歯科衛生士の課題

著者: 金沢紀子1

所属機関: 1日本歯科衛生士会

ページ範囲:P.551 - P.555

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■歯科衛生士の役割の変遷
 わが国の歯科衛生士制度は,1948年の歯科衛生士法制定に始まった.その前年(1947年)の保健所法改正により保健所歯科が設置され,その担当者としてスタートし,第1回生の誕生は1950年,全国7カ所の養成施設から卒業した69名が初めての業務に就いた.
 歯科衛生士法は,まず第一に「歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図る」ことを目的とし,歯科医師の直接の指導の下に,「歯牙及び口腔疾患の予防処置として,①歯牙付着物及び沈着物を機械的操作によって除去すること,②歯牙及び口腔に対して薬物を塗布すること」と定義されている.この内容は,基本的には当時のアメリカの歯科衛生士法に倣ったとされているが,薬物塗布は日本において独自に明記されたと聞く.そして,アメリカの歯科衛生士は,当時,一部は学校歯科巡回活動や保健センター等の業務に従事していたが,一般的にその多くは臨床の場において歯科予防処置を専門に担当していた.一方,日本では保健所に就業するものとして養成された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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